0の割り算と無限について

「9÷0  の答えはナーンダ?」ってきかれてなんと答えるでしょうか?

今日インターネットを見ていたら
小学校で 「 0 だ!」 と教えられた人が一定数いるとのことでびっくりしました。

私の推測では巷の回答は次の順かなと思います
1位 答えは無し
2位 無限大 
3位  無限大に近づく もしくは大きな数値に近づく
4位 0
5位 その他

私は小学生のときには「答えはありません」と教わりました。おそらくそう教えるように教師が指導されていたのだと思います。
私が思うに 答えとして間違っていないのは 1位と5位(一部)と思います。ちなみに4位の0は論外です。2位と3位は近いのですが、
2位と、3位 は不十分な答えだと思います。
ちなみにコンピュータでは inifinity(無限大) とか err(エラー) とか NaN(非数)とかをOSなりプログラムが出力すると思いますが、
これはコンピュータソフトを書いたオジサンたちが勝手に決めたものだと思われますので、「計算できないんだな」くらいの認識で
コンピュータの出力の違いに右往左往しないほうがよいかと思われます。(IEEEとかの権威なんかに騙されてはなりませんw)

さて次の問題はどうでしょうか。
0÷0
これは脳内から繰り出される実生活と対応づくようなイメージから答えを導くと・・
「1っすね」ってことになりかねないと思いますが、間違い・・まあ良く解釈すると不十分です。

++ここから答え?++
9÷0の問題は私も含め普通の頭の人なら(自分の頭が普通かどうかはわかりませんがw)予備知識なしに素直に考えると
「イメージできない・・どうしよう とりあず0に近いすごい小さな数値での答えはどんなんだろう」と考えると思います。
すると スンゴーイ 大きな数値が導かれます。
「じゃあもっと小さくしてみよう」ということでやると
もっともっと大きな数値が出てきます。
この時点で0に近づくほど答えの数値がとてつもなく大きな数値 0の場合は無限に桁を書いてやらないといけないことに気がつくと思います。
「無限に桁を書くという行為」これをどう捉え各自の脳内でどう結論付けるかるかは大変難しい問題だと私は思います。
難しいので後回しにしたいと思いますw。
0÷0は上のような0に近づけていくやり方では、おのおの小さくしていったら・・・
「両方を同じスピードで0に近づけるとズーット1やな。」ということで「1や」と決めてしまう人は少々短絡的です。
「おのおのを2桁ずらして0に近づけるとズーット100やな無限に近づける作業ができたらこれも0になるはずなんで100も答えか?うーんようわからん」
ってことになると思います。


さてこの問題を考えたり、答えをイメージするのに役に立つ道具はいくつかあると思いますが
その1つが方程式かと思います。結局素直なイメージではなんとなく感覚はつかめたけど
方程式 ax=b  で a=0  、 b=9 とすると
0掛けるxは0になるので  0=9 ? ぬぬぬ・・ 矛盾する。
わかったぞー 何を入れても矛盾するんで「答え無しだぁー」(数値解析での「解不能」?かな)
間違いではないと思うのですが、・・・・
チョット待った!
 「さっき素直な頭で考えた解はとてつもなく大きな数値に近づいていて、仮に無限に筆を走らせ、無限に書けるスペースがあるならば答えを出すことができるというの はもういいのかい?」
といいたい。
「解なし!」という言葉のどこにもそんな情報は入っていない。「解なし!」はこの問題の重要な特徴を象徴しているとは思うが、それだけでは何か物足りない感じがす る。

そもそも数学って何?という話になってしまうかもしれないのですが、
数学では自然界の実体としてはイメージできない -1の平方根なる 虚数というものも考え出して扱うわけですから、
つまり x×x= -1 なるある意味矛盾する式の答え無理やり式から捻出した概念として生み出して扱っているわけですから。
0×x =9 のxの答えを数学的な概念としてひねり出し扱うこともやっていけないことがあろうか?(反語表現w)と思うのです。
たとえば x = ∞9 とか・・

話が飛んで飛んで申し訳ないが、次の「矛盾する!よって解なし!」問題を考えてほしい。
下の2式の連立方程式の解を求めよという問題
2x+6y=2 ・・・(1)
x+3y=3 ・・・(2)
(1)式の両辺を2で割ると
x+3y=1
これは(2)式と矛盾するよって「解なし!」
この問題は「矛盾!解なし!」以上でも以下でもないと思う。
こういう矛盾は「AはAじゃない!(A≠A)」とかいう矛盾と同じレベルの矛盾で単なる論理矛盾となる。

閑話休題(話を元に戻しますw。一度使ってみたかったんです)
問題のイメージを掴む道具その2関数グラフを書いてみる!
y=9/x のグラフを書いてみると下のようなグラフになる。


おや・・おや・・おや・・
さっきどんどん無限に大きくなると思っていたが・・
グラフの0のところを見ると無限に負な数にもちかづいているぞ・・すごい!
私はこれを見たとき感動した。
さっき無限という抽象概念を理論に導入して x = ∞9  なる解にしたいといったところだが、
x= -∞9 なるものも解とせねばなるまい。
解が2つあるらしい!!
中学か高校の数学で「1次方程式の解は必ず1つしかない」って習った気がするが、2つだってさ!すごいなぁー!

忘れないうちに2位と3位の答えが不十分な理由を書いておきます。
2位3位共に負の無限についての言及がありません。
それ以外は3位の「無限に近づく」はなかなかグッドな回答です。
2位の無限大ですが、確か中学高校の数学は
「実数以外は虚数以外は解として扱わない」という暗黙のルールがあった気がします
正負の無限大は通常の実数には含まれず、アフィン拡張実数というものに含まれるようです。
つまり「実数の集合内には解なし」ということになりますね。
高校数学ではだからこそlimなる記号をわざわざ持ち出してきているわけですしね・・
「俺はそういうのも理解したうえで無限大と言ったんだ!」という人もいるかもしれないですが、ご容赦を。

もひとつ忘れないうちに0÷0の問題もかんがえておきます。
方程式で考えてみると 0x=0
0=0  おおーーこれは矛盾しない しかもこれ xに何を入れてもOKじゃないかぁー
つまり「解はどんな数値でもOK」ということになる
(数値解析では「解不定」という)
じゃさっき考えた∞9を x入れるとどうなるか・・9=0 矛盾したー
じゃあ答えは「無限を除く数字すべて=すべての実数」が正確な答えじゃないかなとか思ってみたりします。



大学の数学で「集合論」を勉強された方はごぞんじですが、
無限には濃度というものがあるようです。
私のかすかな記憶では
濃度アレフ(非加算濃度)と濃度アレフゼロ(可算濃度)というものを扱っていたと思います。
有理数の濃度がアレフゼロで無理数も含めた数値を集合とする場合の濃度がアレフです。
上の∞9 とか∞3とかはちょっとこれとはちがうとおもいますが、概念的には似ていると思います。
さて、この文を書いていてきになったのが、∞0はアリなのかつまり 
0×∞100 = 100
0×∞9 = 9
0×∞1 = 1
0×∞-1 = -1
ここまでは無理やり定義してやればいいと思うのだが、
0×∞0 = 0
は∞0をわざわざ定義する必要があるのか?という疑問が沸いた。
つまり、∞0のところは実数で事足りるのだ。

あとついでに思いついたのだが、
0×∞i = i
も無理に定義することは可能だが、無限大と虚数という魑魅魍魎を掛け合わせると常識とはかけ離れた化学反応を起こすのではないかという可能性があると感じた。
つまり
0×x=i を満たすxは?という問題だが・・・
両辺を2乗してみると
(0×x)×(0×x) = -1
無限が混じる式で可換かどうかしらないが・・0×0=0として
0×x^2= -1
x= √(∞-1)
やっぱり面白い答えが出てきたw
√(∞-1)=∞i
この式はまだ弄り甲斐がありそうだとゴーストが囁いているのだが、お題の本線からもだいぶ逸れているし、夜も更けているのでここまでとする。

もうひとつ脱線
∞9÷∞1 = ?
9/0 ÷ 1/0 = (9×0)÷(0×1)=9×0/0
おおーーなんだろう 解不定?
これもまだ弄れそうだけどここでやめる。
もひとつ
∞9×∞1 = ?
9/0×1/0=9÷(0×0) =9÷0=∞9
面白いな
∞×∞ = ∞ で濃度変わらずって なんか昔やったきがするな・・
まあ良くわかってないのも含めてここまでで追求やめる。

さて話をまた戻して・・
この問題を逆に考えたらどうなるだろうか・・・
つまり 9÷0=x のxが∞としたら
9÷0=∞
9=∞×0
9÷∞=0
と変形できる。
9を無限(∞9等)で割ると本当に0になるんだろうか。
ここで再び素直な気持ちでイメージしてみる。
ある長さの棒をどんどんたくさん細切れにしていくことをイメージする。
割る数を増やせば増やすほど小さくなっていく。
先の双曲線グラフを見ると0に近づいている。
無限には+-があった0にはないのだろうか? 
おそらくだが、無いともいえるが、0は両方の状態を同時に取れるのではないかと思った。
+∞で割れば +0だ!
さて先ほど ∞9とかを定義した
9÷∞9
9÷∞1
でそれぞれ答えが違うのだろうか?
9÷∞9=0でよいと思うが・・
9÷∞1 ∞1のほうが ∞9より薄いので 0より大きくなくちゃならない それだと・・∞1は実数になってしまい矛盾する。 
まずい・・・理論が破綻してきた なるほど 集合論で∞9とかなくて アレフゼロとかしか扱わなかったのはこういうことか・・・・
なーんんてここでアッサリあきらめたと思ったアナタ。私のご都合主義を甘く見ないでもらいたい。
いや9÷∞1 は0でいいんです だけど∞1のほうが薄いので 同じ0でも濃度が薄い0なんですw
実はこれ冗談じゃなくて前々から薄々おもってたんですよね。なんか0とか∞って次元を超える切り口のような気がするんですよね。ゴーストがそういってるんです。
量子力学とも関係していそうな気もします。
ここはチョー弄り甲斐があるところなのでまたかきますが、
とりあえず今日は明日もあるので寝ることとします。

いやーしかし面白いな。なんか思っていた以上に楽しめた。まだまだ楽しめそうなので、機会があったら別の話の切り口からも考えてみたい。


2012/11/28